(1) 東アジア地域の市場・企業データベースの構築

東アジア地域における金融システムに関する実証分析が蓄積されていない大きな原因の一つとして、当該地域の市場・企業データの整備が進んでいないことがあげられる。特に中国に関するデータの不備は深刻であり、研究者は本質的な分析作業よりも、必要なデータ収集に多大な労力を費やしているのが現状である。

本プログラムでは、東アジア地域を対象とした実証分析を容易に遂行するため、東アジア地域の市場・企業データの包括的なデータベースを構築する。中国・韓国に関するデータ収集には各国の提携大学の協力を仰ぐ予定である。また、このデータベースは、本研究ユニットに関心のある研究者が自由に利用できる環境を整える予定である。

(2) 海外提携大学の研究者の招致

東アジア地域金融システムの相互依存関係を分析するためには、各地域の金融システムに精通した研究者同士での議論が不可欠である。本研究ユニットでは、中国・韓国の研究者を招聘し、理論・実証の両面にわたり緊密な共同研究体制を確立する。

(3) 国際カンファレンスの開催

本研究ユニットの研究成果は、毎年12月に開催される国際カンファレンス“East-Asian Conference on Finance and Accounting”で報告される。本カンファレンスでは、海外の大学の研究者も招聘し議論を行う。

Search
Information

Empirical Study on Asian Financial Markets

Edited by Masayuki Susai Hiromasa Okada

本書は、2006年12月に長崎大学において開催された国際カンファレンス等で報告された東アジアの金融市場を対象とした金融および会計学における実証研究の成果をまとめたものである。