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Faculty of Economics,
Nagasaki Univ.

長崎大学 経済学部

The dance floor of economics

長崎大学
経済学部
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林川 万理水准教授

  • 総合経済第二講座
  • 社会イノベーション領域
  • 仕事のストレス
担当講義
現代会計
専門分野
企業情報開示、
産業心理、
ビジネス環境
研究テーマ
企業内ストレスの影響とその回避方法に関する研究開発
所属学会
The International Institute for Academic Development (IIACD) (Czech Republic)

社会の仕組みは人が「創る」もの

講義では、国際財務報告基準の動向などを題材としながら企業情報開示に関連する近年の問題を理解します。さらにその解決策を見出していくための議論もたくさん行います。社会にどのような問題があるかを理解するだけでは、問題が問題のままですね。その先を問いながら議論することが大切だと思います。社会に存在している仕組みは「人の創造から成る」ということを知ると視界が広がると思います。一人一人の参加者が主導権をもち今の時代を創っているという前向きな意識を涵養できるように多種多様な教材を準備しています。

ゼミの統一テーマ「インテンションエコノミー時代の情報開示」に挑む。

ゼミでは統一テーマを共有した上で、各自の研究テーマを展開していきます。自分個人の研究の帰結を求めながら同時にチーム全体の部分を担うという課題です。このようなゼミ環境では、主体的に独立して課題を仕上げることと仲間と協働して課題を仕上げることを同時にマネジメントする感覚を養うことができます。現在の統一テーマは「インテンションエコノミー時代の情報開示」です。企業戦略が主導するアテンションエコノミー時代には警笛が鳴らされていますから、一人一人が自分で納得できる意思決定を行うインテンションエコノミー時代を創っていくことに主眼を置いたゼミ活動を行っています。

「人の心身の状態」がすべての鍵

現在の私の研究テーマは「企業内ストレスの影響とその回避方法に関する研究開発」です。過去に会計や監査の現場でインタビューする機会が多くありました。そこで印象に残ったことは人が疲れていることでした。働き方改革の推進でリラクゼーションサポートが促進されても「怠けものと思われたくないから休めない」という働く戦士にたくさん出会ってきました。学際研究が求められる時代ですから、既存の研究領域区分にとらわれず、あらゆる知見を応用してマネジメント現場にイノベーションを起こすことを企てています。非常に挑戦的です。社会を創る力の最小単位は「人」ですから、人の心身の状態を整えずして何も始まりませんね。

趣味はケルトハープ。座右の銘は無手勝流

趣味は音楽療法に興味があるのでケルトハープを弾きます。座右の銘は、常陸国の剣豪であった塚原卜伝の「無手勝流」という流儀です。剣の達人は対峙するものを斬って勝利するのではなく、剣を鞘から抜かないのだそうです。戦いの場を作らないということですね。ここから得られる教訓は、生かし合う道を拓くことこそが互いの勝利なのだということでしょう。経営学で企業の競合問題を考える時にも応用できるかもしれません。多種多様なものの共生共存を目指す現代にも通じる教えだと感じています。

何者になりたいかを自分に問う。

ありきたりかもしれませんが、伝えたいメッセージは「目標をもちましょう」ですね。学生さんは目標さえ定まればエネルギッシュに邁進し飛躍していくようです。目標がないと道に迷いそうになり、目標が具体的すぎても硬直して柔軟に振舞えなくなることもあるようで、何とも難しいところです。自分を高める変化可能性のある柔軟な目標設定のために、まずは自分の内側に何者になりたいかを問うて対話してみるといいかもしれませんね。そして仲間と語り合うことも自分に気づくチャンスをくれますね。答えは外ではなく内にあることが多いような気がします。