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2021年度の国際関係概論 (GSR論) で、双日総研の方々による講義が3回にわたり開講されました。

2021年8月4日

長崎大学経済学部では、グローバル人材育成事業の一環として「国際関係概論 (GSR論)」という授業を開講しています。新入生を主な受講生とするこの授業では、毎週、国際舞台の第一線でご活躍の方々を講師にお招きしています。今年度は3回にわたり、株式会社双日総合研究所の方々による講義を開講しました。


坂井先生と多田先生によるオンライン講義の様子

第1回目の5月14日(金) は、坂井一臣先生 (双日総合研究所 代表取締役社長) と多田幸雄先生 (双日総合研究所 相談役/長崎大学経済学部 客員教授) にご登壇いただきました。坂井先生による講義では、総合商社とはどのような企業か、世界各国でどのような仕事を担当されてきたか、物事を考える際のポイントは何かなどについてお話しされた後、学生に対する今後に向けてのアドバイスを提供くださいました。受講生からは、留学、就職、異文化を含む人との接し方など様々な質問が数多く寄せられました。留学や卒業後の進路について、学生が広い視野とヒントを得る機会になりました。

第2回目の7月16日(金) は、坂井先生と多田先生に加えて、舘林明日香先生 (双日総合研究所情報調査室 調査グループ長)、安田佐和子先生 (双日総合研究所官民連携室 上級主任)、横尾明彦先生 (双日総合研究所情報調査室 研究員) にご登壇いただきました。安田先生、横尾先生、舘林先生から「揺らぐ国際情勢~米・中・欧のホンネ~」と題して、それぞれ米国、中国、欧州の現状と今後の見通しについて、新聞を追っているだけでは分からない背景も含めて分かりやすくお話しいただきました。また多田先生、坂井先生による司会・討論のもと、受講生からの質問を交えて講義は展開され、当該3カ国 (地域) の情勢のみならず、ニュースや情報をどのように解釈・取捨選択すべきかといったポイントにも話題は展開して、受講生にとって貴重な講義となりました。

経済学部講堂で話をされる坂井先生
経済学部講堂で話をされる坂井先生
安田先生、舘林先生、横尾先生による授業風景 (東京の会場からオンラインで)
安田先生、舘林先生、横尾先生による授業風景
(東京の会場からオンラインで)

第3回目の7月30日(金) は、多田先生から「持続可能な平和な社会を目指して:パンデミック後の世界でどう生きるか?」と題して、これまでの講義を総括する意味も含めたお話をしていただきました。生涯を通じて身に付けてほしいこととして特に有事の逆境からの復元力の重要性を強調されました。そして、技術革新に伴う経済社会の変化、日本の位置づけを見据えつつ、ポストSDGsの持続可能な平和な社会に向けて受講生各自が努力して欲しいとエールを送られました。授業後半の質疑応答では、質問を寄せた受講生や長崎大学大学院経済学研究科で学ぶ中国からの留学生とのセッションなど、双方向的な授業が展開されました。このセッションは、積極的にチャレンジすることや国境を越えた競争を意識することが今後ますます求められていくことを受講生が実感する機会にもなりました。

7月30日 多田先生による授業風景

世界中で事業を展開する総合商社の方々から3回にわたって話を聞く機会に恵まれた受講生たちは、国際社会で働くことのイメージを得て、本講義の目標である「受講生自身にとっての今後の展望や課題を明確にする」ことができたことと思います。