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経済学部新任教員のご紹介 (桑波田 浩之先生)

令和5年4月1日付で長崎大学経済学部に桑波田 浩之 (くわはた ひろゆき) 准教授が着任されました。


【研究内容】

「不確実性下の企業の輸出・海外直接投資行動、企業ネットワークを通じた金融危機の国際的伝播」


グローバル化に伴い、世界各国の相互依存度が高まっており、ある国で生じた金融危機や貿易摩擦、災害などのショックが他国に波及し易くなっています。例えば、2008年にアメリカで起きた金融危機で日本の輸出は大幅に減少しましたが、翌年の日本のGDP成長率はアメリカを大きく下回りました。他国で生じた危機が国内に及ぼす影響や、その波及経路について研究をしています。また、将来を予測することが困難になっていることで不確実性が高まっており、このような将来予測の難しさがグローバル企業のサプライチェーン構築や貿易、投資にどのような影響を及ぼすのかについて研究しています。

【担当授業科目】

「国際経済学」

国際貿易論は、外国との経済取引にフォーカスした経済学の一分野です。輸出入や外国への投資がどのような要因で起こり、国内の資源配分や所得にどのような変化をもたらすのか、また、関税や輸出補助金などの貿易政策が貿易パターンや経済厚生に与える影響について経済学の分析ツールを用いて考察します。学問の起源は18世紀のアダム・スミス以前にまで遡ることができますが、近年の米中貿易摩擦、新型コロナウィルスの感染拡大、ウクライナ危機などの世界情勢の変化の中で、果たすべき現代的な役割も高まっているといえます。また、新しい理論や分析手法の開発、データの活用が進み、学術的にも進歩が見られています。

【学生の皆さんへメッセージ】

大学生の4年間は大変貴重な時間であり、今後の人生の礎を築く時期でもあります。新しい知識を貪欲に吸収して、信頼できる友人や人間関係を築いてもらいたいと思います。日本や地域社会が抱える問題により一層の関心を持ち、柔軟な発想力と行動力で課題解決に向けて取り組んでもらいたいと思います。