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経済学部新任教員のご紹介 (CHEN MINGYAN先生)

令和7年10月1日付で長崎大学経済学部にCHEN MINGYAN (チン メイエン) 助教が着任されました。


【研究内容】

「租税・社会保障政策の動学一般均衡分析」

私の研究分野は動学マクロ経済学で、特に世代重複モデルを用いた政策分析を行っています。世代重複モデルとは、名前の通り複数の年齢層の人が同時に存在する経済を描くモデルです。働く人や退職者など、私たちが暮らす現実世界と同じように、モデルの中でも人々はライフサイクルを通じて消費や労働を行い、モデル経済を支えています。

さらに、私が使っているモデルは動学的一般均衡モデルでもあります。家計・企業・政府という3つの主体がそろっていて、それぞれの行動が時間の経過に沿って相互に影響し合い、経済全体が整合的に成立する仕組みになっています。

モデルが複雑になると、解析的に扱うのは難しくなっていきます。そこで、プログラミングを用いてコンピュータ上にこの「小さな経済」を作り、動きを分析します。もし年金制度を変更したら、税制を改革したらといった政策を導入して、マクロ経済がどう変わるかを定量的に評価しています。

【担当(予定)授業科目】

「マクロ経済学」(予定)

マクロ経済学では、国全体の経済を分析の対象に、物価や失業、景気変動や経済成長といったテーマを扱います。一見すると遠い話に思えるかもしれませんが、忘れてはならないのは、私たち自身もマクロ経済の一部だということです。日々の消費や貯蓄、労働といった行動が積み重なり、マクロ経済の姿を形づくっています。講義では、マクロ経済の仕組みを理論的に学び、経済全体の動きを理解する力を身につけます。その上で、現実の政策課題を考察する視点を養うことを目指します。

【学生の皆さんへメッセージ】

世界は広く、可能性は無限に広がっています。どうか失敗を恐れずに、関心のあることに一歩踏み出してみてください。その経験の積み重ねが、未来を創る大きな力になります。そしてもし経済の仕組みに興味があるなら、ぜひマクロ経済学の世界をのぞいてみてはいかがでしょうか?