2019-06-18 15:16:06

お知らせ

2019年6月25日は休講

  • 公務のため:長崎県立北松西高校出前講義(小値賀町、14.10-16.20)
  • 小値賀町から間に合う船なし
  • 補講は電子的方法にて

2019年6月25日6限に英語補講あり

  • 英語コミュニケーションI(新井先生)
  • 対象
    • 学生番号が奇数である1年次学生
    • その他該当する学生
  • 教室は新館101室
  • わすれないでね!!

工程管理

なにをするか

  • 事前と事後の計画すべて
    • 事前:生産計画
    • 事後:工程管理
  • 生産計画:なにを、いくつ、いつ、どこで、どのような生産方法で、いくらでつくるか
  • 工程管理: 生産計画どおりに生産できるようにする

生産形態

  • 受注と生産量、品種に基づく生産方法に関する分類
  • 受注形態
    • 受注生産:注文を受けてから生産着手
    • 見込み生産:注文前に生産着手
  • 生産量と品種
    • 多品種少量生産:近頃はたいていこれ
    • 中品種中量生産:中間形態
    • 少品種多量生産:いわゆる大量生産

生産方式 個別生産

生産方式 ロット生産

このごろの生産方式いろいろ

  • かんばん方式:生産情報を収集してすぐに発注、在庫費用極小化を狙う。
  • セル生産方式:生産単位を大きくして生産費用最小化と柔軟性確保を狙う
  • 計算機を用いた手法:CIM、ERP、SCM、IoTなどなど

生産計画

  • 手順計画:工程摂家と工程計画。作業標準作成が中心。
  • 日程計画:要員と設備、材料調達計画。ガントチャートができれば完成。
  • 工数計画:負荷と能力がつりあうように計画。工数山積表作成
  • 設備計画:
  • 材料計画:在庫費用最小化を目指して発注。定期発注方式と定量発注方式。2瓶法も捨てがたい。

工程管理

  • 作業指示(差立):あとは着手するだけ
    • 準備
    • 割当
    • 指示
  • 進捗管理と余力管理

習熟現象

  • 繰り返すと次第に作業時間が短縮される現象
  • 初期習熟と中期習熟
  • 対象はいろいろ
    • 動作
    • 職場
    • 企業

対数線形習熟モデル

線形な関数で表現できる習熟現象

\[ a_{0} = \frac{t_{1]}}{x^{n}} \\ (a_{0}:所要時間; t_{1}:最初の所要時間; x:生産量; n:習熟係数)は、\\ \log a_{0} = -n\log x + \log t_{1} \\ とおける。\\ \log a = A,\ \log x = X,\ \log t_{1} = T_{1}\\ とすれば、\\ A = -nX + T_{1}\\ \]

なにが言っているか

  • 作業時間は対数関数にしたがって減少する
  • 所要時間は習熟係数によって調整される
  • 意外に扱いやすい
    • 線形なら計算がずいぶん楽になる
    • 直感的に理解しやすい

各位による折れ線グラフ

解釈

  • ほぼ習熟現象が発現している
  • 平均作業時間は90秒程度と設定してよいだろう
  • 習熟現象出現に個体差があるように見える
    • ほぼ通常の対数線形習熟
    • 習熟に至るまでに要する時間が長い(個体差)がある
    • 作業時間が長い5名については要検討

箱ひげ図

箱ひげ図(つづき)

解釈

  • 作業時間中央値は200秒を割りこむ程度
  • 現状、作業時間は90秒を下回ることはないだろう
  • 外れ値となる作業者が5人程度存在する
    • 四分位点範囲から外れて極端に作業時間が長い
    • 作業時間変動が小さすぎる
    • 個別に検査する必要を認める

記述統計量

times n Min. Max. Mean Median SD SE
1 51 71 600 224.74510 192 111.40715 15.600122
2 51 62 480 184.56863 153 94.66916 13.256334
3 51 59 480 169.76471 149 86.80290 12.154837
4 51 59 480 154.60784 141 79.49870 11.132044
5 51 59 480 149.78431 122 81.41285 11.400080
6 51 61 480 139.68627 115 78.11542 10.938347
7 51 55 480 136.29412 103 77.75096 10.887312
8 51 57 540 131.64706 98 83.57077 11.702248
9 51 54 480 128.27451 102 76.49551 10.711514
10 51 58 480 125.03922 101 74.25253 10.397434
11 51 52 480 120.43137 92 75.15644 10.524006
12 51 50 420 116.98039 93 68.38406 9.575684
13 51 50 420 117.03922 95 67.49102 9.450634
14 51 50 420 116.58824 93 74.72541 10.463650
15 51 48 420 110.80392 90 66.18490 9.267739
16 51 50 420 112.19608 90 69.89421 9.787147
17 51 50 420 107.45098 83 66.10365 9.256362
18 51 48 360 106.45098 91 61.11704 8.558097
19 51 45 300 101.05882 83 55.76752 7.809015
20 51 46 300 99.54902 83 56.14777 7.862261

あてはめ結果

\(n\)がもう少し低くてもいい

  • 初期作業時間:223.9秒、習熟係数:0.258
  • 統計解析環境Rによる簡単な計算例
## Nonlinear regression model
##   model: period ~ a * times^b
##    data: first.trial
##       a       b 
## 223.922  -0.258 
##  residual sum-of-squares: 5826227
## 
## Number of iterations to convergence: 5 
## Achieved convergence tolerance: 3.169e-07

どうするか? 

10分くらい考えてみましょう

  1. 初期作業時間を短縮するには?
  2. 習熟係数を大きくするには?

こうしよう

作業に関する知見は必須

  • 適性がある労働者を雇用する
  • 作業に集中できる環境を構築する
  • 単純化するなど、作業標準を作成しなおす

次回 工程分析と作業研究