実施報告
実施報告
「長崎大学経済学会・2025年度第4回ファカルティセミナー合同研究会」を開催しました。
2025年12月19日(金) 10時より、経済学部ファカルティセミナー室において、オーストラリア国立大学のNhan Le先生をお招きし、“Unlocking Mobility: Broker Protocol and Market Competition in Financial Advisory Industry” というタイトルの研究報告会が行われました。
本研究は、アドバイザーの転職時における顧客勧誘を規定する自主的な合意である「ブローカープロトコル」が、地域の金融アドバイザリー市場における競争にどのような影響を与えるかを検証しました。プロトコル加盟企業の地域的な浸透度が高まるほど、市場競争が激化することを示し、この効果はプロトコルの限界的価値に対する外生的ショックを利用した場合でも頑健であることを確認しました。さらに、プロトコルに新規参入した小規模企業は、運用資産 (AUM) と雇用において顕著な成長を遂げる一方、大規模な既存企業は質の高いアドバイザーを不均衡に失っています。これらのパターンは、プロトコルが人的資本を小規模企業へ再配分し、業界のダイナミクスを再構築していることを示唆しています。より広く見ると、この知見は、金融アドバイザリー業界のような人材主導かつ高集中度のセクターにおいて、労働移動に関する制度が市場構造に影響を与えることを強調しています。
![]() 研究会の様子 |

