実施報告

実施報告

「長崎大学経済学会・2025年度第5回ファカルティセミナー合同研究会」を開催しました。


2026年1月29日(木) 16時10分より、経済学部ファカルティセミナー室において、京都大学の藤井海斗先生をお招きし、“The power of mediators: Price of anarchy and stability in Bayesian games with submodular social welfare” というタイトルの研究報告会が行われました。


本報告会では、藤井先生の最近の論文 Fujii(2025, Proceedings of the 26th ACM Conference on Economics and Computation) に基づき、経済学とコンピュータ・サイエンスの両方に示唆のある研究結果が紹介されました。

まず初めに、ベイジアンゲームにおける相関均衡として存在する複数の定義をForges(1993) の分類に従って整理し、各々の定義の違いを明確にしました。その上で、コンピュータ・サイエンスで重視されているPrice of anarchy (POA) という社会厚生指標に基づき、それぞれの定義に従う均衡の社会厚生が異なることを主要結果として示しました。

POAの算出に用いる社会厚生関数にはsubmodular社会厚生関数を用い、協力ゲーム理論における効用ゲーム (utility game) の枠組みの上で、ベイジアンゲームの相関均衡の各定義に従う均衡概念のPOA値を算出しています。

会場からは「なぜ制約の少ないBayesian solutionの方が、制約の多いCommunication equilibriumよりもPOA値が高くなるのか?」「POAという指標は,コンピュータ・サイエンスではどれほど重要視されているのか?」などの質問が寄せられ,活発な質疑応答がおこなわれました。

研究会の様子

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