藤野哲也のロンドン・レポート

ロンドン・レポート No.13 「 VALENTINE ’S DAY 」


 イギリス、ロンドンのバレンタインデイはどんな具合なんだろうという疑 問もあって、街のお店やニュースを気を付けて見た。バレンタインデイが 近づいても街の店頭にチョコレートが山積みというのには出くわさなかっ た。やはり、あれは日本の、それもここ10年か15年のチョコレート屋 の陰謀であろう。

 その代わりというか、カードはバレンタインデイ用のがずらっと並んでい る。日本でも伝えられている通り、必ずしも女性から男性へとは限らない ようで、両方のものがある。未婚者や若者だけに限らないようで、Hus band用、つまり亭主が奥さんに出す為のものもあれば、Wife用、 即ち妻が旦那に贈るためのものも並んでいる。

 しかし、解説によれば、本当はカードは誰が出したか分からないように名 前を伏せて出すのだという。筆跡も分からないようにする。君を想う僕の 気持ち、あなたを慕う私のこと、分かってね、という訳である。一体誰か ら来たのか分からない愛の手紙。これは誰某かしら、いえこれはきっとあ の人よ、と想像して楽しむのだという。何通ももらうと誰が誰だか分から ないのではないか、というのは勿論もてない奴の余計な心配である。

 テレビの中継では、随分へんてこなプレゼントもあることを紹介していた 。何と「バレンタイン・ソーセージ」という代物である。勿論、包みはそ れらしくきれいにデコレートされてはいるが、ちょっとこれは・・・・・ ・・と思うのは洋の東西を問わない感覚であろう。しかし、あれは一体誰 が誰にプレゼントするものとして考えられたのか? 女性が男に、と いうのは考えられないが、男が女にプレゼントするというのも・・・・・ ・・・・・・!!!???

 因みに、BBCのニュース報道によれば、英国のバレンタイン関連の市場 規模はざっと120百万ポンド(=250億円)、うちチョコレートは2 4百万ポンド(=50億円)ぐらいだそうである。日本は一体いくら使っ てるんだったかなあ、義理チョコに?

 Feb.15,1998

 ロンドンにて 藤 野 哲 也




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