学部長挨拶

学部長挨拶



長崎大学経済学部長
深浦 厚之
(FUKAURA Atsuyuki)


(<)ることの(かた)きにあらざるなり ()(しょ)すること(すなわ)(かた)きなり」(韓非子)

知識を得ることは難しくない。得た知識にどう対処するかが難しいのである。


今日、私たちは容易に多くの情報・知識を手に入れることができます。情報を制するものは社会を制すと言われ、知識産業が隆盛を極めています。反面、フェイクニュース、文意を無視した一言半句に戸惑うことも多くなってきました。巷説・風説が一国の政治体制や外交関係を左右するという事態も、現実のものになりつつあります。もし韓非子が現代に生きていたら、彼は何を思うのでしょうか。

大学は、研究による知識創造と教育を通じた知識の社会還元を使命とします。しかし、たとえ優れた知識も、それが誤用されれば人類にとって災厄でしかありません。どうすれば有用な知識を創造、獲得かつ活用できるのか。大学に身を置く者はこのことについて深く考える必要があります。

長崎大学経済学部は“実践的なエコノミストの育成”を教育理念としていますが、“実践的”とは“人々が危険に脅かされることなく日々の幸福を実感できる社会の実現に貢献する”ことではないでしょうか。そのためには正しい知識を身につけ、正しく知識を用いる才腕を持つことが求められます。私たちの教育理念はまさにこのことを標榜しています。

この教育理念に従い、経済学部では知識の獲得を主眼とする「経済コース」「経営コース」、そしてその活用と実践を学ぶ「国際ビジネス領域」「地域デザイン領域」「社会イノベーション領域」から構成される立体的なカリキュラムを提供しています。学会出身者、実業界出身、行政出身者など他に例を見ない多様な教員群、地域社会や国内外の大学との緊密な連携も、教育・研究両面から社会の諸課題に取り組む経済学部の原動力といえるでしょう。

長崎大学経済学部は、社会科学の力によって世の中に貢献したいという意欲を持つすべての方々の期待に応えることができます。私たちと一緒に、百有余年にわたって築かれてきた長崎大学経済学部の歴史と伝統を、未来に向けてさらに発展させてみませんか。