平成25年度以前の入学者対象とする
学科・コース紹介

『総合経済学科』の概要と特徴

21世紀を担う人材育成を目指して-長崎から世界へ-


『総合経済学科』の概要

経済学部は平成9年10月大きく生まれ変わりました。『経済学科』『経営学科』『ファイナンス学科』という従来の3学科体制から、いくつかの履修コースをもつ『総合経済学科』という1学科体制への移行です。これは、『学科制』を実質的に廃止し新たに『コース制』を採用するという教育システムの革新的転換です。その基本コンセプトは基礎教育の充実と多様性の獲得、そして国際標準への対応です。

われわれの改革は看板のすげ替えではありません。新しい大学教育の創造を目指すものです。それは地味に見えるかもしれませんが、国立大学としての利点を十二分に生かした、相当思い切った独自の改革になっていると自負しています。21世紀における大学教育の先取りであり、わが国におけるこれからの大学教育の先駆けです。


『総合経済学科』の特徴

【3学科から1学科の総合経済学科へ】

経済学部はこれまでもファイナンス学科の設置などを通じて学部全体のカリキュラムの改革を行って来ました。

その集大成と同時に今後も継続される改革の土台として、3つの学科を1つの総合経済学科とし、新しい教育システムとして6つのコースと1つの夜間主コースを設定し、時代の環境にフレキシブルに対応できるようにカリキュラムを再編しました。

【セメスター制の導入】

1年完結の講義をすべて半期 (半年) で完結させ、基礎的学力の短期習得を制度的に可能としました。基礎から応用へという学問の流れを明確にし、より深い理解を可能とます。

また、セメスター制は学内で実施している海外交換留学などでの不都合を無くし、今後の大学の国際化のための諸制度の導入を可能とします。

【大人数教育の回避と基礎教育の重視】

経済学や経営学の基礎科目は当然重要視され、必須のものとされてきました。そのため、受講学生数が400名を超すことが常態化していました。そのような状況では教育上の効果は望めません。そこで、複数開講によって、大人数教育を回避します。

【講義科目の多様化】

新学科への移行にともない科目数が大幅に増加します。しかし選択の幅が広がってもそれが事実上履修できなければ意味がありません。そのため、専門科目の相当数を4単位から2単位へと転換しました。

これによって、数多くの科目が履修可能となり、多様な学問に接する機会が与えられます。総合経済学科の学生にふさわしい多様性の獲得をめざしたものです。

【4年間連続してのゼミナール (演習) の提供】

改革のもう一つの柱として、演習の充実をはかりました。1年次から4年次まで演習を設定し、少人数による国立大学ならではの大学教育を実施します。

教育は一人一人の個性を反映しなくてはなりません。そのためには少人数による教育が非常に大切です。ゼミナールは、その実践です。

3・4年次の演習には1学年約400名の学生数に対し、約70の多様な演習が提供されます (平均すれば1つの演習に学生6名程度)。この演習では各自の専門的学問を追求します。それによって、科目の多様化がもたらす広く浅くではなく、狭くとも深い学問を可能とします。

『総合経済学科』と『コース制』

国際化、情報化など変動する現代社会で求められるのは、広い教養、基礎知識と専門知識を身につけるとともに、情報処理やコミュニケーションなどの知的技術を駆使し、変動する経済社会を的確に捉えて実践的問題を解決しうる人材です。

本学部では、創立以来100年近くにわたり、このような『実践的エコノミスト』を目指した人材育成を行ってきました。平成10年度からは、現代社会の多様なニーズに柔軟に対応すべく、従来の3学科を『総合経済学科』に再編統合し『学科制』に代えて新たに『コース制』を取り入れました。

昼間コースとして、現代社会のニーズに対応した人材育成を目指す6つのコースを置き、併せて、社会人、主婦などに対するリカレント教育の機会として4年制の夜間主コース(総合経済コース)を開設しました。これは、昼間には、弾力的にカリキュラム編成ができる学科が6つ、夜間には1つが設置されたと考えることができます。

新世紀を担う人材すなわち「21世紀が求める実践的エコノミスト」の育成を目指した新しい出発が始まりました。


現代社会のニーズにフレキシブルに対応する経済学部のコース制

コース制の概要

【経済分析と政策コース】

経済活動は、社会生活の基盤を成します。国際化・情報化等の進展により、我々の営む経済活動も日々高度化を続けています。

本コースでは、まず現代経済社会システムの論理構造を現代経済学の手法で明らかにし、個々の経済問題を分析する体系的な手段と問題解決の方法を学びます。また分析に基づく対策としての政策を提示し、かつその政策の効果を明らかにする方法を身に付けることが可能です。

【経済と法コース】

現代経済社会を法律も含めた多角的視点から分析する能力を養成し、多様な問題を解決できる実践能力ある人材を育てます。

経済・経営及び私法学の原理的な科目を基礎とし、さらに私法学、公法学の系列的科目、経済の専門的科目まで幅広く提供します。殊に法学科目では、企業法、経済法分野を充実させており、経済学部の強みを生かしつつ実践的な法律を学べます。

【国際関係コース】

経済のグローバル化が進行する下で、国際性の求められる様々な分野で将来活躍できる人材の育成を目指します。

経済・経営の基礎を身につけた上で、国際関係を軸とするコア科目を学び、基礎理論の実践的応用力をつけると同時に、世界経済の実体に関する理解を深めます。

また、語学、比較文化の教育を通じ、総合的なコミユ二ヶーシヨン能力の向上を図ります。

【ファイナンスコース】

高度化する金融理論を複雑化・国際化が進む金融の実態と結びつけ、最新の知識体系を身につけた金融のプロを養成します。

経済・経営の基礎の上に、金融諭を中核とするファイナンス関連専門科目を配置し、基礎理論と応用実態論が整合的かつ系統的に身につきます。

また、金融機関出身の教員が担当する科目も充実する等、学生の興味を換起する工夫をしています。

【経済・経営情報コース】

現代の経済・経営において不可欠な情報システムの設計、意思決定における情報支援の基礎能力等を習得させ、情報化時代に幅広く活躍できる人材を養成します。

経済と経営にまたがる問題の発見と捉え方、実証及び計量分析に関する基礎・応用能力を高めるカリキユラムです。特に、パソコンを中心とした情報機器と情報ネツトワークを直接扱う中で、現実の実証分析、情報システムの実践的習得を目指します。

【経営と会計コース】

経済社会の重要な構成要素である企業の経営・会計的理解とその応用能力を習得させ、実業界で活躍する人材を育成します。

経営と会計の基礎、応用、及び技能的科目を配置し、経営学と会計学の領域における知識と技能を修得させます。

さらに、社会人講師制度等を充実させ、演習にはマネージメント・ゲームを取り入れるなど、現実問題解決能力を開発するプログラムを目指します。


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