2020年7月21日

国際関係概論 (GSR論) で、多田幸雄氏(双日総合研究所
相談役・長崎大学経済学部 客員教授)が登壇

長崎大学経済学部


第1部 多田先生による講演

第2部 質疑応答

長崎大学経済学部では、グローバル人材育成事業の一環として「国際関係概論 (GSR論)」という授業を開講しています。この授業では、毎週、国際舞台の第一線でご活躍の方々を講師にお招きしており、2020年度の最終回となる7月17日には多田幸雄先生にご登壇頂きました。

新型コロナウィルスへの対策の観点から、教室で受講する学生の数を絞り、オンラインとオフラインのハイブリッド型の授業スタイルで開講しました。

授業は2部構成で、第1部では多田先生によるご講演をいただきました。20年におよぶ海外駐在経験でのお話や、いわゆるITやAI技術の発展に伴い、経済や社会の変化のスピードがますます速くなるとともに、人間の役割は主観的な感情をいかに利用・コントロールするかに重きが置かれるようになる可能性について述べられました。そのうえで、「平和ゲーム」というものを考える重要性を提起されました。従来は、経済でも政治でも、ゲームのあり方は主に勝ち負けを競うものであったのに対して、(勝ち負けよりも)協力を目的とするゲームを指しています。この「平和ゲーム」を考えることを通じて、そもそも平和とは何か、平和に向けて協力するにはどのようなルールや社会の仕組みがありうるかといったことをも考える契機とすることを意図されています。

第2部では、会場およびオンラインで受講する学生との質疑応答を中心に授業が進められました。AIの活用が進んでいく中でどのような準備が必要か、スポーツ・イベントは平和に貢献するのか、「平和ゲーム」のような発想は他国でも受け入れられるのかなど、活発な質疑応答が繰り広げられました。その結果、90分という授業時間では足りず大幅に延長することとなった授業は、2020年度国際関係概論の最終回を飾る充実したものとなりました。


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